鑑定書の見方

ここでは鑑定書の見方に付いてご説明します。鑑定書は発行している鑑定機関や会社、発行時期によって若干表現の仕方や項目名が変わりますが書いてある内容は基本的に同じです。

ここで説明に用いている鑑定書は一番流通量の多いと思われる中央宝石研究所の鑑定書で、最新の基準で鑑定された物です。

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重量(CARAT WEIGHT)

宝石の重量はカラット重量で表記されており、グラム表記に直すと1ctが0.2gになります。宝石の重量を表すのにカラットが使われ始めたのは、昔宝石の重さを量るのにカロブ豆という常に一定重量の豆を錘に使用していたからだと言われています。

カラーの等級(COLOR GRADE)

ダイヤモンドの色には2種類あり、黄色やピンクといった色相が一つ、どの程度の色が付いているのかを表す色調が一つです。一般的に耳にするDカラーとかEカラーというのは後者で、これはどの程度の色味を感じるか、どの程度の濃さで色が付いているのかを表しています。カラーの等級はDから始まり、Mまではアルファベットで表記され、NからRはVery Light ○(○は色相名、YellowやBrownなど)と表記され、SからZまではLight ○と表記されます。一般的なダイヤモンドですとDからZに近付くにつれ黄色味あるいは茶色味が強くなりますが、稀にピンクやブルーなどの色相の場合もあります。またZよりも濃いと判定されると、ファンシーカラーと呼ばれ、Fancy □○(□は色調、LightやIntenseなど)で表記されます。

クラリティの等級(CLARITY GRADE)

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クラリティの等級とは、ダイヤモンドに含まれるインクルージョン(内包物)やブレミッシュ(表面上の傷)の程度を表しています。クラリティグレードはFL、IF、VVS1、VVS2、VS1、VS2、SI1、SI2、I1、I2、I3という11段階で表されます。

また、一度グレーディングをした石は鑑定機関にデータが残っており、インクルージョンの状態は石と鑑定書の同一性を確認する際にも重要となります。

カットの等級(CUT GRADE)

カットの等級は、ラウンド・ブリリアント・カットの場合にのみ評価されます。ラウンド・ブリリアント・カットは、光の内部反射等を計算しもっともダイヤが輝くように考案されたカットです。

同じカットでもそのバランスにより輝きが違いますので、バランスの良い物からEXCELLENT、VERYGOOD、GOOD、FAIR、POORで表記されます。このカットの評価は、様々なパーセンテージやガードル厚さ、キューレットサイズ、ポリッシュ・シンメトリーなどを基に評価されます。現在では全世界共通のGIAカットグレーディングシステム(2006年から)が採用されていますが、この基準を採用する以前はカットの評価をするのは日本だけであり、独自の基準を設け評価がされていました。

カット・形状(SHAPE&CUT)

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カットの形を表記しています。ダイヤモンドの代表的カットといえばラウンド・ブリリアント・カットですが、実際には様々な形にカットされたダイヤモンドが存在します。

蛍光性(FLUORESCENCE)

ダイヤモンドには紫外線の下で発光するという性質があります。まったく光らない物から、とても強く発光する物まで様々ですが、この項目ではその程度を表記しています。蛍光性以外に紫外線蛍光と書かれている場合もあります。

JJA/AGL認定マスターストーン

カラーの等級は色見本であるマスターストーンと見比べて判断されますので、違うマスターストーンを使用すると同じ検査対象石でも評価が変わってきてしまいます。そこでAGL会員の鑑定機関では統一された基準で色を見るようマスターストーンのカラーを統一しています。このJJA/AGL認定マスターストーンとは使用したマスターストーンを表しています。古い鑑定書やAGL会員以外の鑑定書には記載がありません。

H&Cレポート

バランスの良いラウンド・ブリリアント・カットの中には、特殊なスコープで見るとハートと矢が並んで見えるような物があり、これを書面に記した物がH&C(ハート&キューピッド)レポートです。このH&Cはバランスが良ければ必ず見えるものではありません。また、H&Cは付加価値ではありますが、カットのグレードというわけではありません。ハート&アロー、華標(はなしるべ)と呼ばれる事もあります。